まだまだ生きていて欲しいと思う方が亡くなった時、
いつも思い出す祖母のことばがあります。
ちょっと物議を醸しそうな内容もあるので、ネットに書くのは少し怖いのですが、
子どもが言ったことだと思って半目で読んでくださる方だけ、読んでください。(笑)
まだ幼いとき、年齢一ケタの頃の話だと思います。
私はおばあちゃんっ子で、祖母と過ごす時間がたくさんありました。
(子どもの頃のことなので過去形ですが、祖母は健在です!)
一緒にテレビやニュースを見ることもありました。
そんな時流れてきたニュース、
凶悪な犯罪を犯したとされる人が求刑より軽い刑になったニュースと、
まだまだ将来を期待される方が不慮の事故で亡くなったニュース。
(20年以上前の話なので詳細は忘れました。わかりやすく書いています。)
子どもながらに、祖母にボソッと言いました。
「なんで良い人が死んで、悪い人が生きるんやろうなぁ。
本当に悪い人がいたら、その人の命をいい人にあげられたらいいのに。」
…私だったら返答に困ってしまいそう(我ながら)。
そして恐ろしい発想。
それに対する祖母の返事は一言、
「ひとの命じゃ生きられへんのよ。」
でした。
それだけのことですが、今でもことあるごとにこの言葉を思い出します。
子どもならではの素朴で遠慮のない、返事のしづらい言葉に対し、
「そんなこと言ったらあかん」と怒るでもなく、
綺麗事を言うでもなく。
いのちに代えはきかない。
なくなったいのちは戻ってこない。
誰かのいのちをもらうことはできない。
あげることもできない。
だから大切にしなさい。
当たり前のことなんですが。
そんなことを、その一言から感じ取りました。
たとえ若くして亡くなったとしても、
その人はその人の命を一生懸命生きたのだと。
ひとの命じゃ生きられない。
戦争も経験した祖母の言葉は重いです。
(ただ祖母は、私が戦争について聞くと、
「お母さん(私の曾祖母にあたる人)とずっと一緒に居れたから、
怖いと思ったことは全くない」と言います。強い。)
天国が楽しい場所でありますように。
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